ん? マルファン症候群、初めて聞いた名前だな。
そう思った方が大半だと思います。ご安心ください、私もお医者さんから宣告された時
同じことを思いました。
「マルファン症候群」と調べてみると、たくさんの記事が出てきます。
なるほど・・・わからない・・・というのが2012年の私です。
それから診察や手術を経たからこそわかる
「マルファン症候群」を、自分なりの言葉で記しました。
01まず、どんな病気なの?
マルファン症候群は遺伝子疾患で、約1万人に1人の割合でかかる病と言われています。
1万人に1人というと「意外と多いな」と思うかもしれません。しかし多いのは当然なのです。なぜなら遺伝子疾患なので、文字通り「遺伝」するのです。その確率は50%。
父、母のどちらかがマルファンで子供を2人授かったら、そのうちの1人はマルファンである可能性が高い。この積み重ねが1万分の1を築き上げていったのです。
この病気で一番恐れられていることは「大動脈解離」と言われていますが、私はそうは思いません。
一番恐いのは「自分が病気であると知らない」ことだと考えるからです。
自分が病気であると知り、周りにも理解してもらい、深呼吸して病院へむかう。
まずはそこからです。
病気を知るということ、これは悲しいことではなく
「長生きする権利」を手に入れることです。
せっかく手に入れた権利ならば、存分に使うべきと考えます。
02どうして自分がマルファン症候群だってわかったの?
マルファン症候群には、身体的特徴がたくさんあります。
- 高身長 (私は183cm)
- 痩せ型 (55kg)
- 手足、指が異常に長い (足の長さはマルファンの唯一のメリット)
- 肺気胸になったことがある (2度なりました)
- 側湾 (激しく、手術は困難)
- 近視 (近視、乱視です)
- 偏平足 (偏平足です)
など、たくさんのチェック項目があってお医者さんの判断で診断されます。
ちなみに私は100点満点の診断結果でした。
ここではわかりやすい項目を並べましたが、もしもこれを見た人が
「あれ? 自分もあてはまっている」
「なんか友達がそんな感じだなー」
もしそう思ったら、一度診察を受けてほしい。
受診するときは
病院で小児科、循環器内科、遺伝子科、整形外科などに「マルファン症候群の疑いがあるので検査を」と伝えれば、心エコーや病歴、身体検査で判断してくれます。できれば、循環器内科・外科、整形外科、小児科、呼吸器科のある総合病院へ。
検査自体、痛いものは一切なく、恐いことは一切ないので安心して受診してください。
もしもの話、自分がマルファン症候群であることを知らないまま生きていたとする。
するとどうなるか。100%に近い確率で大動脈解離を起こし突然死をむかえます。それは早ければ10代後半、20代前半にも。
解離は緊急搬送されても治療できる病院にたどり着けるか、幸運にも手術を受けることができたとしても助かる可能性は低い。そう言われています。
ならどうするか。自分が病気を認知し、適切な診断を受け、大きな決断をすることです。
私も解離を防ぐために人工血管に置換する手術を受けました。
それも9月に初診、11月に手術と一刻を争う状況でした。
これでわかるように、いつ爆発するかわからない心臓爆弾を抱えているくらいなら
運良く病気を知れたのならすぐに治療した方がいいに決まっている。
人生最大の決断だったと思います。心臓の手術、今でも聞くだけで恐い。
しかし、最善の準備が整っての手術なら、現在では成功率は極めて高く安心して受けることができる。
私もいまこうして、こたつに入ってYouTube流しながら書いていられるのは、手術が大成功だったから。
03もしも自分が病気だったらどうすればいいの?
私が大事にしている考えを伝えたいと思います。それは「病院は1つに絞らない」こと。
つまりはセカンドオピニオンを受け、他の先生の意見も聞くことです。
私自身の経験から、地域密着で医者との距離が近い地域ほど、「病院をかえるのは先生に失礼だ」と考える方が多いように感じます。
それはどうでしょうか。確かにあなたにとって、その医者はずっと診てくれた大切な1人です。ですがその医者にとって、あなたは1日に数百と来る患者のうちの1人に過ぎません。
その選択があるかないかで今後の人生が変わるかもしれないのなら、一度通院がてら都内の観光でもいかがでしょう。たった1日の旅行が、一生の分岐点になるかもしれません。
私はネットで調べ「ここの先生に診てもらいたい」と東京へ足を運びました。
その結果、手術を受けることができ、その経過も良好で、
本当に良い選択をしたと断言できます。
その経験から「セカンドオピニオン」の大事さを、これからも広めていくつもりです。
04最後に
私は神様が持つクジのなかから、たまたま「マルファン症候群」と書かれた物を引きました。しかし、その裏を見ると「その代わりにマジシャンの才能をあげるから頑張りなさい。」と、そう言われた気がしたのです。
病気のクジを引くと、誰しも不安に押しつぶされそうになります。そんなときは勇気をだして、クジの裏を見つけ出して欲しい。そう願います。
私が引いた1万分の1のクジは、決してハズレなんかではありません。
「マルファン症候群」は一生を共にする私のパートナーです。
藤田大知Fujita Daichi